50歳以上の80%が保菌者?「胃炎」の元凶は「ピロリ菌」かも!

50歳以上の80%が保菌者?!「胃炎」の元凶は「ピロリ菌」かも!

「胃がしくしく痛む」「胃が重い」。誰もが体験したことがある、こんな症状。

 

大抵の場合は、胃炎だったりするわけですが、ひどくなると「胃潰瘍」になって、本格的な治療が必要になってしまいます。

 

胃炎や胃潰瘍の原因は、主に「ストレス」や「暴飲暴食」ですが、実は、もうひとつ大きな原因があります。

 

それが、「ヘリコバクター・ピロリ」。通称「ピロリ菌」と呼ばれ、胃の出口周辺の「粘膜」の中に、生息している悪性の細菌です。

 

しかも、慢性的な胃炎が続いている人のほとんどは、このピロリ菌に感染しているといわているほど! オーソドックスな存在でもあります。

 

もし、胃炎に悩まされているなら、ご自身の症状にもピロリ菌が関係しているかもしれません。ここでは、ピロリ菌のお話と、除菌方法についてご紹介していきましょう。


胃炎の元凶?!「ピロリ菌」って、いったい何?

ピロリ菌は胃の粘膜を萎縮させる

 

「ピロリ菌」は、らせん形をした悪性細菌です。基本的に、非常に弱い細菌ですが、生命力が強く、一度感染すると、除菌しない限り生息し続けます。

 

ピロリ菌は、数本のべん毛を回転させながら、胃の粘膜の中を高速移動する特徴があります。感染すると、胃の粘膜を薄くする作用があるため、これが「胃炎」の元になります。

 

この状態が何年も続くと、胃の粘膜がざらざらになって、胃を萎縮させてしまいます。こうなると、「胃炎が慢性化」しやすく、しかも、「胃がんを発生」させやすくなるため注意が必要です。

 

ピロリ菌は知らない間に経口感染する

 

ピロリ菌の感染経路は、「ピロリ菌保菌者」からの経口感染といわれています。

 

大抵の場合、子供のころの母親からの経口感染で、ご飯をかみ砕いて食べさせてもらっていると、感染しやすくなります。

 

非常に弱い細菌ですが、一度感染すると除菌しない限り、胃の中に生息し続けます。

 

なんと!50代の80%もの人が、この菌の保菌者だといわれ、胃炎を起こしやすい人は、このピロリ菌に感染している可能性が高い状態です。


ピロリ菌は、どうやって除菌するの?

まず、病院で「ピロリ菌」の感染有無を調べます。検査方法は、「内視鏡を使う方法」か、「呼気や血液を調べる方法」があります。

 

内視鏡を使う検査方法

「迅速ウレアーゼ試験」…胃の粘膜を採取して、ピロリ菌が出す「ウレアーゼ(尿素を分解する酵素)の有無を調べる。

「培養法」…胃の粘膜を採取して、菌を培養してピロリ菌の有無を調べる。

「組織鏡検法」…胃の粘膜を採取して、特殊な染色を施し、顕微鏡で菌の有無を確認する方法。

 

内視鏡を使わない検査方法

「尿素呼気試験法」…診断用の薬を服用して、服用前後の呼気を集めて診断します。

「抗体測定」…血液中に、ピロリ菌への抗体があるかどうかを調べる方法。

「糞便中抗原測定」…便の中に、ピロリ菌の抗原があるかどうか調べる方法。

 

このうちのどれか1つの検査を受けて、さらに、内視鏡検査で胃の中を診察する形で、感染の有無がはっきりわかります。

 

ピロリ菌を除菌する方法とは?

「ピロリ菌」に感染していることが分かったら、基本的に「服薬で除菌」します。

 

服用する薬は、「胃酸の分泌を抑える薬」と「2種類の抗生物質」で、これを、7日間服用し続けます。

 

人によっては、服用治療中に、「胃のむかつき」「食欲不振」などの副作用が出る場合があります。治療前に、医師から副作用のハナシが必ず出ますので、よく確認しておきましょう。

 

治療後は、再度ピロリ菌が除菌できたかどうか?を確認する検査を行います。

 

実は、ピロリ菌の除菌治療での成功率は、だいたい80%くらい。慢性胃炎の方の場合は、60〜70%くらいの確率です。

 

失敗した場合でも、再度トライすることは可能です。担当医師とよく相談してみましょう。

 

ピロリ菌治療の費用は?

現在、健康保険の対象になっていますので、保険適用の範囲内で治療ができます。初診〜検査、服用治療までトータルで、2万円弱くらいの金額が目安になります。

 


ピロリ菌を持ち続けると、ダメなの?

もう1つ、知っておきたいのは、「ピロリ菌」があるとどうなるのか?ですよね。

 

ピロリ菌は、生命力が強いものの、非常に弱い細菌ですから、必ず病気にさせるわけではありません。これは、人によって体質や生活習慣が異なるためです。

 

もちろん、「除菌するかどうか」はご自身の判断次第。ただ、知っておきたいのは、ピロリ菌が、「発がん性」物質であることは、間違いない点です。

 

世界保健機構(WHO)では、疫学的な検査から、1994年からピロリ菌を発がん性物質と認定しています。ピロリ菌を抱えていると、胃がんの温床になりやすくなります。

 

もし、家系的に「がん」になった方が多かったり、ストレスが多い生活をしている方は、リスクが高まりますので、注意が必要です。


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女性がかかる「がん」の中で、もっとも多いのが「乳がん」です。 しかも、その発症ピークは、40〜50代! ちょうど閉経前後の「更年期」の女性に多く、年々、急激に罹患率が増加しているというから驚きです。 いま、日本で「乳がん」にかかる女性は、年間約9万人といわれていますが、国立がん研究センターの統計データによると、『30年前の約4倍も「乳がん」になる確率が増えている』のだとか! これだけでも、決して他人事ではないことが、わかります。 それにしても、なぜ更年期女性に「乳がん」が多いのでしょうか? その理由を、詳しくご紹介していきましょう。
更年期からの病期予防|思い当たる症状は?「認知症」の種類と症状
「まだまだ先の話だわ」と思っていても、女性に多い「アルツハイマー」の場合、40代半ばごろから、「原因物質」が脳にたまり始めています。 (詳しくは⇒40代から始めないとダメ!知っておくべき「認知症の原因と防止策」) 今から予防しておくにこしたことはない「認知症」ですが、万が一罹患したときに備えて、どんな症状が出るのか? を知っておくことも大事。ここでは、認知症の種類とよく出る症状を、詳しくご紹介していきましょう。
40代から始めないとダメ!知っておくべき「認知症の原因と防止策」
今や、全国で200万人もの患者がいるといわれる、認知症。 これは、「高齢者の10人に1人は認知症」というほどの数!  しかも、「年々増加の一途」といいますから、決して他人事ではありません。 「認知症」で多いのは、「脳血管性認知症」と「アルツハイマー型認知症」です。 これらの認知症は、脳内にたまる「異常なたんぱく質」が、長い年月をかけて蓄積されることが原因! しかも、これは、「45歳ごろからたまり始める」というから、驚きです。 つまり、更年期の、まさに今。この蓄積が始まっているかもしれません。 この「異常なたんぱく質」とは、一体どんなものなのでしょうか? これを防ぐ方法とは? 詳しく解説していきましょう。
更年期からの老化防止|ぽっこりお腹は姿勢が原因?その理由と対策
更年期になると、なぜか増加する「ぽっこりお腹」。 こうなってしまうと、「体型から老けてみえる」のが悩みのタネですよね。 「お腹が出るのは年のせい」と思いがちですが、もし「体重はほとんど変わっていないのに、お腹が出てきた!」のなら、それは加齢が原因ではないかもしれません。 実は、こういったケースのほとんどの理由は、長年の姿勢の悪さが原因。 「背骨」が歪んで、お腹が出てしまうケースがとても多いのです。 ここでは、ぽっこりお腹の真の原因と、対策法について、ご紹介していきましょう。
更年期からの病気予防|ひざ痛、腰痛、肩こり!慢性痛の原因と対策
加齢と共に、長引く痛み。1か月以上痛みが続く症状を、「慢性痛」といいます。 関節痛やひざ痛、肩こり、腰痛、頭痛など。 こういった痛みを伴う慢性痛は、実にさまざま。 「老年期」になると、こういった悩みは増えてゆくものですが、「年だから」とあきらめたくないのが本音ではないでしょうか。 そこで、知っておきたいのが「痛みが続くメカニズム」。 「慢性痛」が起こる原因を知っておけば、対処しやすくなるものです。 ここでは、その仕組みと対策について、ご紹介していきましょう。
「性格」でかかりやすい病気がわかる?!短気だと心臓病、我慢強いとがん?
人それぞれ、「性格」は違うものですよね。 短気な人もいれば、忍耐強い人もいたり。 人前に出るのが大好きな人もいれば、そうではない人もいます。 「性格」は、「持って生まれた気質」や、「育った環境」、「価値観」で出来上がるといいますが、実は、「性格」と「かかる病気」には、少なからぬ「相関関係」があるといいます。 つまり、「性格の違い」で、かかりやすい病気も予測可能。 それを知っておけば、ある程度予防することも、できるかもしれません。 ここでは、「性格別のかかりやすい病気」について、ご紹介していきましょう。
閉経後は要チェック!「老化度の把握」に欠かせないホルモンバランス
女性ホルモンに振り回される、更年期。 さまざまな体調不良で悩まされることが多い時期ですが、実は、ホルモンは、女性ホルモンだけではありません。 閉経すると「女性ホルモン」はほとんど分泌されなくなりますが、ほかのホルモンのバランスが良ければ、アンチエイジングに役立つのは間違いありません。ここでは、老化度の把握に欠かせないホルモンバランスについて、ご説明していきましょう。
「老化の進み具合」が尿検査でわかる?!尿中酸化ストレス検査とは?
アンチエイジングを成功させるには、まず、いまの状態を知ること。 「老化の進み具合がどの程度なのか?」がわかれば、今からやるべき対策もとりやすくなるかもしれません。 そこで、知っておくと便利なのは、「尿検査で老化度がわかる」こと。 尿中酸化ストレスマーカー検査を依頼すれば、意外とカンタンに、ご自身の老化度がわかります。ここでは、その詳細をご紹介していきましょう。
ウンチは健康のバロメーター!? ウンチの状態で腸内環境を知る方法
便秘になると、肌が荒れたり、お腹が痛んだり…。 出てくるウンチも、コロコロして、臭いまで気になりますよね。 これは、腸内にウンチが長期滞留するために、悪玉菌が大増殖している状態。 体内毒素もたまりやすくなって、決して体に良い状態とは言えません。 そこで役立てたいのが、「日々のウンチ」を観察すること。 ウンチの状態を見れば、いまの腸内環境が一目瞭然!! 健康管理をする上でもおおいに役立つのは、言うまでもありません。 ここでは、ウンチの見分け方について、ご紹介していきましょう。
「老け顔の原因」は骨量の減少?!閉経後に必要な骨粗しょう症対策
最近、急激に老け顔になった…。 しわやたるみが目立って困る。 もし、こんな悩みを抱えているなら、それは加齢だけではなく、「頭蓋骨の骨量減少」も原因かもしれません。とくに、閉経している方は、そのリスクが高まる時期。できるだけ早めの対策が必要です。 ここでは、老け顔と骨の関係、これから必要な対策について、ご紹介していきましょう。
もしかして認知症予備軍?認知症リスクをチェックできる「10秒もも上げ」
認知症は、いまや全国で200万人もの患者がいる身近な病気です。 しかも、女性に多い「アルツハイマー型認知症」は、40代半ばから、脳内に異常たんぱく質が蓄積し始める病気。まさに、更年期の「いまが大事」なときです。 そこで、まずは、いまの状態を自己チェックしてみること。「もしかして、認知症予備軍かも?」という方におすすめの、「10秒もも上げチェック法」をご紹介します。
「目が疲れる」は単なる疲れ?それとも老眼?!初期老眼の見分け方
パソコンやスマホを、使う機会が多い方に多い「目疲れ」。 目を酷使し続けると、「目疲れ」だけではなく、「頭痛や肩こり」まで起こりやすくなってしまいます。 このような症状が起こるのは、目の調整力が低下しているため。 しかも、その原因は「目の酷使」ではなく、加齢に伴う「老眼」かもしれません。 「老眼」は、「近くのものが見えづらくなる」加齢現象ですが、実は、30代でも「初期老眼」になる場合があります。つまり、いま起こっている目疲れは、もしかすると初期老眼のサインかも!? ここでは、初期老眼の見分け方について、ご紹介していきましょう。
その鎮痛剤はNG!?中高年の腰痛&ひざ痛は温めて治す!その理由とは?
中高年になると増えてくる、腰痛やひざ痛、肩こり。 こういった症状が出てくると、湿布や鎮痛剤を使う方も、実際多いのではないでしょうか。 でも、痛みが一向に改善しない場合、その薬剤こそが原因になっているかもしれません。 それは、なぜなのでしょか? ここでは、その理由について、詳しくご紹介していきましょう。
老化防止の秘訣は頑張らないこと!おおらかに生きると老化スピードは遅くなる
同い年でも、老化の進み具合は、千差万別。 たまに、驚くほど、若さを保っている人を見かけることはありませんか? なぜ、あの人はあんなに若いままなんだろう? いい化粧品でも使っているのかしら? こう思うのが普通かもしれませんが、実は、本当の若さの秘訣は、「生き方」にあるかもしれません。ここでは、その理由と老化防止の秘訣をご紹介していきましょう。
体のだるさや疲労感は「脳の疲れ」が原因?!その理由と改善策とは?
「いつも体がだるい」「疲れが取れない」。 これは、更年期の不調にもよくある症状ですが、もし、充分睡眠をとっても、疲れが抜けないなら、それは「脳が疲れている」からかもしれません。 実は、疲労を感じるのは、脳にある自律神経の中枢部分。 疲労感の根本的な原因は、この部分にあるため、「脳の疲れ」こそが、疲労感がとれない一因かもしれません。 ここでは、その理由と改善策について、ご紹介していきましょう。
老けにくい体づくりは50代から!「筋量UPと霜降り改善」の必要性
年を重ねるにつれて、減少してゆく「筋肉量」。 なんと、50代以降になると、年1〜2%の割合で、筋肉が減少していきます。 筋肉が減少すると、「運動機能が低下」するのはもちろん。姿勢を維持するのが難しくなり、「体型」にも大きな影響が出てしまいます。 つまり、「できるだけ老けたくない!」という女性にとって、筋肉維持は重要な課題。 筋量を維持するのと同時に、筋肉に脂肪をためないことが、老けない体を作る近道になります。 ここでは、老けにくい体を作るための改善策について、ご紹介していきましょう。
中高年の便秘は「腸内ガス」が原因!?腸内のガスを抜く「ごろ寝エクササイズ」とは?
「いつも、なかなか便が出てこない」 「便が出ない日が続くことが多い」。 こんな症状に悩まされている女性は、意外と多いのではないでしょうか。 実は、こんな便秘になりやすい人に、共通していることがあります。 それは、多くの場合、「腸内にガスがたくさんたまっている」こと。 もし、「便は出てこないのに、おならばかりでる」。 こんな症状に思い当たることがあるなら、その「おなら」こそが、便通を悪くしている原因かもしれません。 ここでは、その理由と改善策について、詳しくご紹介していきましょう。

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