男性の約2倍も?!更年期の女性が「うつ」になりやすいのは何故?

男性の約2倍も?!更年期の女性が「うつ」になりやすいのは何故?

更年期の代表的な症状に、「イライラ」や「憂うつ感」「不安」などの精神的な不調があります。そこから、「更年期うつ」に発展してしまうことも、少なくありません。

 

実は、女性は男性の約2倍も「うつ」になりやすく、とくに更年期にさしかかる40代以降の女性に「うつ」が急増しています。

 

女性が、うつになりやすいのは、なぜなのでしょうか?

 

ここでは、その原因について、詳しくご紹介していきましょう。


更年期の女性に「うつ」が多いのは「女性ホルモンの影響+@」が原因

まず、女性が「うつ」になりやすいのは、「女性ホルモンの影響を受けやすい」ことが、大きな要因です。

 

女性は、「月経」や「妊娠」、「出産」、「更年期」と、常に女性ホルモンの変化に影響を受けて続けています。

 

女性ホルモンは、心身の調子を整える「自律神経」と連動していますから、これが少しでも乱れると、心にも体にも大きな影響を受けてしまいます。

 

とくに、更年期は、閉経に向けて「女性ホルモン」が減少し始める時期。

 

今までとは明らかに違う不調は、自律神経がホルモンの減少についていけなくなっているサインです。自律神経が、体内のホルモンの減少に慣れるまで、不調状態が長期間続くのが、「更年期」なのです。

 

では、更年期になると、誰もが「うつ」になるのかというと、そういうわけではありません。

 

精神的な不調に陥りやすいのは、「女性ホルモンの影響+@」の条件が揃う場合です。

 


更年期に、心にぽっかり穴があくと「うつ」になりやすい!

では、「女性ホルモンの影響+@」とは、いったい何なのでしょうか?
実は、この「+@」は、ほとんどの場合、「精神的なストレス」です。

 

ちょうど、更年期の世代は、「心にぽっかり穴があきやすい」時期です。
今までの価値観が崩れたり、無力感に打ちのめされることが重なると、更年期の不調の掃出し口が、一気に「精神的な不調」の方に転んでしまいます。
心にポッカリ穴があきやすい事例をご紹介しましょう。

 

「子どもに手がかからなくなって、時間がぽっかり空くようになった。
今まで頑張ってきたけれど、『私は一体何のために生きているの?』とむなしくなって、何もやる気が起きなくなった」

 

「毎日、同じ毎日。食事を作って、洗濯をして、テレビを見て寝るだけ。
家事をするのも当たり前のことで、誰も感謝してくれない。
主婦業には、終わりがなくて、これからも同じ毎日だと思うと、やるせなくなる」

 

 

「普通に幸せだと思うけれど、社会で頑張っている女性を見ると、社会からの疎外感を感じてむなしくなる」

 

このように、今まで頑張ってきたこと自体がむなしくなったり、これからも同じことの繰り返しかと思うとうんざりしたり。

 

「頑張っている自分が認められない」と感じると、大きなストレスになって、憂うつ感や倦怠感、不安感が増して、「うつ」に発展してしまいやすくなります。

「空の巣症候群」とも呼ばれるうつ症状です。

 

また、これだけではなく、大変な状況が重なっているのに、ひとりで抱え込んでしまうストレスから「うつ」になるケースもあります。

 

「家事と仕事の両立で頑張ってきたけれど、両親の介護まで加わって、精神的にも肉体的にも限界。大変な状況なのに、誰も助けてくれない」

 

「毎日、仕事が忙しくて、イライラのしっぱなし。家に変えると、夫は何も手伝ってくれず、わたしだけ家事に育児に休む暇がない」

 

このようなストレスは、「これからも永遠にこのまま?」⇒「うんざり」という気持ちにつながって、「何もやる気がおきない」「もうこれ以上がんばれない」という気持ちの落ち込みにつながります。この状態が続くと、「うつ状態」になってしまうことも少なくありません。

 


「うつになりそう!」なサインに気づいたら早めの対処が必要です

ここまでご紹介してきたように、うつになってしまうのは、女性ホルモンの減少だけが原因ではありません。ここに、「精神的なストレス」が重なって、初めて「うつ病」になる土台ができます。

 

ただ、この「精神的なストレス」も、1日や2日程度で解決するものでは、うつの引き金を引くほどの威力はありません。

 

例えば、「何かに対して不満がある」状態が長く続き、それを「もう自分の力ではどうしようもない」と感じたとき。この瞬間が、一番危険です。

 

できれば、「家族への不満」「仕事場でのうっぷん」がどんどんたまっている時期に、気晴らしになるものを見つけるのが、最も早い段階で手を打てる方法です。

 

感情的なものが貯まり続けると、いつか決壊してしまいます。ダムの水も溜まりすぎると、ものすごい勢いで一気に決壊してしまうのと同じです。

 

ご自身なりのそうならない方法を、早めに見つけることがこの時期、とても大切な対処方法になります。

 


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