うつに効く四国お遍路A 徳島|第2番札所「極楽寺」
一番札所「霊山寺」でモジモジしている間に、かなり時間をロスしてしまいました。お遍路のお寺を参拝できるのは、朝の7時から夕方5時までです。
霊山寺の参拝をスタートしたのは、11時ごろ。つまり、残り約6時間しかないのに、1時間半近くも1番札所にいたことになります。のっけから、かなり焦り気味で、次の2番札所「極楽寺」へ向かいました。
第2番札所「極楽寺」は、1番札所から、約1.2キロ。徒歩15分ほどの距離です。道は、1本道。平坦な道の移動なので、それほど苦労はありません。
第2番札所「極楽寺」での気持ちの変化
「中国風の山門をくぐり、山のふもとの極楽寺へ」
小ぶりの赤い門が、見えてきました。「極楽寺」の山門です。こういう中国風の門が珍しくて、思わず足を止めました。
四国お遍路の道中、お寺に入るときには、山門の前で一礼して入ります。一番札所のときもそうでしたが、ここでも、入る前に、一礼。中に入ります。このお寺は、ちょうど小さな山のふもとにあります。本堂の周りを、木が覆い尽くしている感じで、緑の中にお寺がある印象でした。
このお寺に入ったときは、ほとんど人がおらず、私のほかには、ご夫婦と男性のご老人1人。広い境内に、人がいないので、少し驚きました。一番札所で、バスで移動していた大勢の人たちは、もうとっくに先のお寺に移動していたようです。
一番の霊山寺は、階段も坂もありませんでしたが、この2番札所の極楽寺の太子堂は、階段を上ったところにあります。階段を上っていると、ついにお遍路にきたのだという感慨深いものが、心に湧き起こってきます。
「初めて声を出してお経を読む」
ここで、ご夫婦が参拝する様子を見て、だいたいの方法がわかりました。霊山寺で購入した、「仏前観行次第」という手帳のようなお経本を、本堂と太子堂で読み上げるのですが、なんと、表裏があることに、ここで始めて気づきました。表と裏の両方に、いろいろなお経が書いてあって、表を読み切ったら、折り返して裏のお経を読まねばなりません。声に出すのが恥ずかしくて、霊山寺では黙読していましたが、このお寺から思い切って声に出すことにしました。
「読むだけで必死!うつ気分を感じる暇がない」
お経を読むのは初めてで、リズムがもうひとつわかりません。ヨミガナはついているものの、全部、漢字なので、どこで一区切りしてよいのか、皆目わからない中、何とか読み上げます。これを全部読み上げていくと、早口で読んでも、1回あたり、5分はかかります。省略してしまおうか…という思いが頭をよぎりますが、これをやらずに回るのは、自分に嘘をつくことになるような気がしました。
このお経の中にある「十善戒(じゅうぜんかい)」は、お遍路中にやってはいけないことが書かれています。その中に、「ウソをついてはいけない」という項目があります。意図的に、読まずに行くことは、嘘をついてしまうことになる。そう思うと、絶対に読まねばならないと思いました。この後、全てのお寺で、きちんと「仏前観行次第」を読み上げていくことになりました。
お遍路の参拝で読み上げる「仏前観行次第」
「仏前観行次第」の中には、これだけのお経があります。これを、お寺を訪れる度に、本堂と太子堂の前で、1回ずつ読み上げていきます。
@開経偈(かいきょうげ)
A懺悔文(ざんげのもん)
B三帰(さんき)
C三竟(さんきょう)
D十善戒(じゅうぜんかい)
D発菩提心(ほつぼだいしん)
E三摩耶戒真言(さんまやかいしんごん)
F般若心境(はんにゃしんきょう)
G真言(しんごん)※仏様によって違うので、そのお寺の真言を読む
H光明真言(こうみょうしんごん)
I大師宝号(たいしほうごう)
J回向文(えこうぶん)
全て漢字で書かれている上に、その文字を読むだけで意味がわかる人は、ほぼいません。でも、できれば事前に、意味を知っておくと、お経を読む意義も深まります。四国お遍路について書かれた本や、WEBサイトなどで、詳細を紹介していますので、一度意味を調べてみてください。
2番札所「極楽寺」の見どころ
入口の山門が印象的でしたが、この後のお寺で似た門がたくさん出てきますので、これは割愛。ここならではの見どころは、2つあります。
長命杉
1つは、長命杉。これは、樹齢1100年以上あるという大木です。弘法大師みずからがお寺を守護するために植えたと伝わるご神木です。このご神木に触ると、長寿を得られるという言い伝えがあります。木を触った手で、体の悪い個所をさすると治るともいわれ、私はうつ病なので、頭をなでました。
仏足石
もう1つが、太子堂へ続く石段のふもとの左側にある「仏足石」です。大きな平べったい黒石に、仏様の足が描かれています。この石に触ると、お釈迦様の足跡をたどることができるそうです。
第2番札所「極楽寺のご朱印」
2番札所のご朱印は、山門と本堂の間にある売店の中でもらえます。霊山寺で購入した納経帳を、納め料300円と一緒に手渡しすると、目の前で書いてくれます。ここの売店で販売しているお餅が、意外と美味しいのでお勧めです。
2番札所|極楽寺
住所|鳴門市大麻町檜字入段の上12、
御本尊|「阿弥陀如来」
真言|「おん あみりた ていせい から うん」
「うつ女子のためのお四国お遍路ガイド」サイトを始めました
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