安心して休むために知っておこう!うつで休む時にしておくべきこと
症状の程度にもよりますが、うつを緩和させるためには、休息を取ることが一番大切です。
うつ病は、心のエネルギーが切れた状態です。エネルギーを補充するためには、心身共に休むことが必要です。
休養する期間は、ウツ症状の重症度によって異なります。軽症の場合は、少なくとも1か月。重度の場合は、半年〜1年くらいの休養が必要となる場合が多くなります。
医師と相談して休職しよう!重大な決断は先送りに!
働いている人は、医師に相談をして、休職手続きを取ることがおすすめです。
会社員の場合、医師の診断書を提出して、休職手続きに入ります。「会社に迷惑をかけたくない」と休職を躊躇する方も多いのですが、うつ症状が出ている場合、そのまま仕事を続けても、悪化する可能性が高いので注意が必要です。
「思い切って、退職してしまおうか…」と悩む方も多くいらっしゃいますが、今の状態は、色々なことを悲観的にとらえてしまいがちな時です。人生の大きな決断は、先送りにする方が得策です。
休職制度のある会社なら、できうる限り、まずは休職することが大切です。ここは、割り切って、休職期間をとって、一度疲れた心をリセットすることも、今後のために重要です。傷病での休職は、ある程度の期間、傷病手当を利用することもできます。経済的に困窮しないためにも、利用できる制度は最大限使いましょう。
それでも、万が一、休職制度を利用できない場合は、本当に仕事を続けることができるのかどうかを判断せざるをえません。このまま、働き続けて、症状が悪化しないのかどうかを、医師を交えて、よく相談しましょう。
家庭の主婦の場合は、家事を休むわけにはいかないという方も多いことでしょう。これを解決するためには、家族の協力が必要不可欠です。この病気のことを、家族とよく話し合って、家事を分担することや、軽減できる方法を探すことが必要です。一人で決断できないこともたくさん出てきますので、できるだけ、心を許せる人に相談するのもおすすめです。
経済的な心配事はできるだけ小さく!傷病手当を請求する方法
うつになると、ただでさえ不安感でいっぱいな上に、今後の経済的な不安や将来の不安がつきまといます。
休職できる会社に勤めていたなら、その会社の休職制度をまず確認しましょう。自分で処理できない場合、家族に手伝ってもらったり、人事課に相談するようにすると安心です。
経済的な不安を小さくする「傷病手当」制度
健康保険に加入しているなら、ある一定の条件を満たしていれば、休職中の傷病手当を請求することができます。
加入している健康保険組合などによって、若干の差はありますが、「健康保険傷病手当金請求書」に必要事項を記入して、欠勤した最初の月と、その前の月の出勤簿などを合わせて提出します。傷病手当請求の申請は、休職期間中、毎月1回、提出することになります。
支給される金額は、標準報酬日額×0.6×1か月の日数(土日祝日含む)で計算されます。
今までもらっていた給料の2/3くらいの収入になります。
ここで注意しておきたいのは、休職期間に入ってから、最初の3日間は、待機期間になること。この3日間は、カウントされません。4日目以降の日数分を、1か月ごとにもらう形になります。
また、傷病手当をもらっている期間も、健康保険の支払い義務がありますので、この分も差引されることを考えておく必要があります。雇用保険の支払いは、休職期間中は免除されるのが普通です。
傷病手当をもらえる期間は、最長で、1年6か月。この間に復職せずに、退職することを決めた場合でも、ある一定の基準を満たしていれば、継続して支給を受けることが可能です。
加盟団体が多い「全国健康保険協会」の傷病手当の詳細ページがありますので、こちらを参考にしてください。
あくまで参考例ですので、ご自身の加盟団体がある場合、そのホームページを確認しましょう。
派遣社員だった場合はどうなる?
派遣社員で働いていた場合、休職制度を利用することは困難です。ただし、登録している派遣会社の健康保険などに加入していて、加入期間が1年以上あった場合は、派遣会社を退職した後も、傷病手当の申請が可能です。派遣会社に確認しましょう。
加入期間が1年未満だった場合でも、2か月以上加入していたなら、退職時に保険を任意継続すれば、傷病手当金を引き続きもらうことも可能です。もらえる金額も、正社員の場合と同じ計算方法です。約2/3くらいの金額が支給されます。
アルバイト、パートだった場合はどうなる?
アルバイトやパートの場合、休職制度は基本的にありません。休んだ後に、再度雇用されるかどうかは、勤め先の企業の裁量次第です。
アルバイトやパートでも、会社の健康保険に加入していた場合、傷病手当金の請求が可能です。ご自身の雇用状況がどのようなものだったのかを、まずは確認しましょう。
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