サプリと医薬品の違いとは? 症状で使い分けたい「更年期サプリと医薬品」
更年期になって体験する、さまざまな体調不良…。
あまりにも症状がひどい場合は、やっぱり医者にかかるべきですが、軽い症状や予防なら、うまく利用したいのが、サプリと市販薬です。
そもそも、サプリメントと市販している医薬品は、何が違うのでしょうか? また、どう選び分ければ、よいのでしょうか? わかりやすく解説していきます。
サプリと医薬品の違いとは?
サプリメントも、医薬品も、更年期の症状をやわらげるために用いるものですが、動機によって、使い分けるのが賢い選択です。
この2つには、まず、大きな違いがあります。
簡単にいうと、サプリは「食品」であり、医薬品は「薬」だということ。「足りないものを補う」のか、「症状そのものを緩和させたい」のか。これは、似ているようで、実は、全く異なります。
サプリメントは「足りないものを補う食品」だという点です。
例えば、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンは、体内で激減しつつあるエストロゲンのはたらきを補うもの。女性ホルモンに代わる材料を、サプリから補います。
つまり、美容のために、ビタミンCやコラーゲンをサプリで摂取するのと、全く同じです。
では、医薬品は、どうなのかというと…。
医薬品は、「具体的に起きている症状を緩和させるもの、治癒させる」もの。
風邪薬と同じで、実際に起こっている症状を治すために服用します。医薬品は、膨大な検査をクリアした上で、厚生労働省の認可を受けた「薬」です。つまり、パッケージに記載されている症状に対して、治癒効果があると科学的に立証されています。国が、安全性や効果について、認めているということです。
ただし、漢方ベースになっているものが多いので、市販薬には、女性ホルモンに代わる働きをする成分が入っていることは、比較的少ない傾向があります。
サプリを選ぶべきか?医薬品を選ぶべきか?判断に迷ったら…
まず、ご自身の、いまの体の状態は、いかがでしょうか?
ほてりやめまい…。更年期の典型的な症状が、実際に起こっていますか?
もしくは、少し症状が出てきているみたいだから、予防したい状態ででしょうか?
サプリを選ぶべきか、医薬品を選ぶべきかは、この服用動機によって異なります。
更年期の典型的な症状が出ていて、それを治したいなら、まずは、サプリではなく、医薬品を選ぶほうが、得策です。
医薬品として認可されているものは、効果があると科学的に立証されている「薬」です。症状緩和に役立つ薬剤が、総合的に配合されています。もし、軽い症状の緩和や、予防の意味あいが強いなら、選ぶべきは、サプリメントです。
女性ホルモンの減少を補うなら、イソフラボンなどのサプリメントを。お肌の老化などを抑えたいなら、ビタミンCなどのサプリで、普段の食事で摂りきれない栄養を補いましょう。
サプリを選ぶべきか。医薬品を選ぶべきか。簡単にまとめておきましょう。参考にしてみてくださいね。
サプリを選ぶべき人
・女性ホルモンを補いたい
・HRT治療はやりたくない
・深刻な更年期症状はない
・症状が重くならないように、予防したい
医薬品を選ぶべき人
・具体的な更年期の症状を、治したい
・確実に症状緩和させたい
・通院するか迷っている
・漢方を試してみたい(市販薬は漢方ベースが多いので、先に市販薬で試すのも手です)
「医薬品」を服用する際には、用法・用量を守ること
医薬品は、更年期症状の緩和に有効な「漢方薬の成分」が多くなっています。
注意したいのは、あくまでも、医薬品なので、用法や用量を守ることが、大前提。間違っても、症状がないのに、予防のために服用したり、効果を上げたいからといって、必要な量よりも多く飲んだりしないようにする必要があります。
初めて、市販の医薬品を試す場合は、薬局やドラックストアの薬剤師にいろいろ相談してみるのも、おすすめです。
また、医薬品といえども、万能薬ではありません。漢方薬が、誰にでも合うわけではないのと同じです。もし、2か月以上服用してみて、症状の改善が見られないなら、病院での治療を検討する必要があります。
「体に出てくる不調」の場合は、HRT治療も視野に入れる必要があります。また、ウツや不安などの「心の不調」の場合は、婦人科ではなく、心療内科を受診しましょう。
市販されている代表的な「更年期症状用の医薬品」
更年期症状の医薬品にも、いろいろありますが、よく知られているものを、ご紹介しましょう。医薬品を試したいという方に、おすすめです。
【ほてり・のぼせ・疲労倦怠感・むくみ・肩こり・腰痛・頭痛・不眠・便秘などの症状に効く】
ルビーナ(武田薬品工業)
江戸時代に日本で生まれた漢方処方「連珠飲」が、ベースになっている医薬品です。
1回3錠、毎食後、1日3回服用します。
生薬の内訳:トウキ、シャクヤク、センキュウ、ジオウ、ブクリョウ、ケイヒ、ソウジュツ、カンゾウ(連珠飲の処方)
【ほてり・のぼせ・イライラ・疲労倦怠感・めまい・頭痛・不眠・動悸・肩こり・腰痛・冷え症・むくみ・便秘などに効く】
命の母A(小林製薬株式会社)
13種類の生薬とビタミン類、カルシウムが配合されています。
1回あたり4錠、1日3回毎食後に服用します。
生薬の内訳:ダイオウ、カノコソウ、センキュウ、ソウジュツ、シャクヤク、ブクリョウ、トウキ、コウブシ、ゴシュユ、ハンゲ、ニンジン、コウカ
その他:チアミン塩化物塩酸塩(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、ピリドキシン塩化塩(ビタミンB6)、シアノコバラミン(ビタミンB12)、パントテン酸カルシウム、葉酸、タウリン、dl-α-トコフェロールコハク酸エステル(ビタミンE)、リン酸水素カルシウム水和物、ビオチン、精製大豆レシチン
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