更年期うつは薬だけでは治らない

薬だけでは治らない!医者にさえ行けば治る病気ではない更年期うつ

心の不調は、身体にも、さまざまな変化をもたらします。抗不安薬ワイパックスを頓服(必要なときだけ)で服用しても、動悸や多汗、手の震え、不眠はなかなか解消されませんでした。
もちろん、身体だけではなく、どうしようもない不安、焦燥感も、全く改善されません。

 

薬、とくに抗不安薬は、そのとき起こる症状を、一時的にやわらげることしかできない現実を、目の当たりにしました。医者に通うようになって2か月たっても、心も、身体も、症状が悪化していました。

 

・テレビを見ることができない。
・音楽を聴くことができない。
・会社に行くだけで絶望感でいっぱいになる。

 

毎日、1日1日が必死で、楽しいことも、嬉しいことも、何一つなくなりました。症状が悪くなっていることを、医師に告げたとき、言われたのが、「もう抗うつ薬を飲むしかないですね」ということでした。

 

初めての抗うつ薬、ジェイゾロフト

 

「うつ症状」と診断されていた管理人ですが、抗うつ薬を飲むことで、「自分はうつ病なのだ」という現実を、再度つきつけられた感覚になりました。

 

処方された抗うつ薬は、ジェイゾロフトでした。このとき、かかっていた医師は、薬についての説明は一切してくれませんでした。診察も、ものの数分で終了。
心の状態の悪い管理人の調子は、この医師の診察方法で、さらに不安な気持ちが大きくなり、さらに悪化していました。

 

ネットで自力で、ジェイゾロフトのことを調べ、どんな効果があるのか、どんな副作用があるのかを読みました。ネットで書かれているのは、胃腸関係の副作用がかなり多いことがわかりました。
今にして思えば、抗うつ薬の中でも、比較的、副作用が低いほうの薬ではありましたが、このときはお先真っ暗な思いが強くなり、会社に行けなくなりました。本格的にうつを治療するためには、休職するしかないと自分で判断したのもこの頃です。

 

自宅で休養するようになってから、初めて、ジェイゾロフトを服用しました。もう家族にも秘密にしていることができなくなり、うつ病だということを告白し、抗うつ薬を飲むことを話しました。

 

ジェイゾロフトの副作用で苦しむ

 

ジェイゾロフトを初めて飲んだ日の翌朝のこと。水を飲んだとたんに、胃のあたりのムカつきがひどくなり、ご飯が食べられなくなりました。起きていると、吐き気がするので、ベッドに横になる日が数日続きました。
事前に調べた副作用の症状と同じようなことが現れ、一気に落ち込みました。

 

でも、抗うつ薬は、効果が出るまでには、服用してから少なくとも2〜3週間の時間が必要です。調子がどんなに悪くても、服用し続けるしかないと思い、そのまま毎日、ジェイゾロフトを飲み続けました。それと同時に、このときかかっていた医師への不信感が増していました。

 

薬の説明をしてくれない。
診察時の時間が短すぎる(数分)
診察時に、患者の顔も見ない。

 

治療を続けるにしても、この医師を信じることができない自分がいました。一気に具合が悪くなっている中でも、別の医者を探すことを決意して、医者の本を購入し、そこに載っているクリニックに予約を入れました。
それと同時に、うつ治療で有名な大学病院にも予約を入れました。うつを治してくれる医師を探して、とにかく通う医者を変えることに必死になっていました。


心療内科を変える

 

別のクリニックと、大学病院。その2つとも、受診に出かけましたが、結果的に、通院することにしたのは、クリニックのほうです。

 

大学病院は、うつ症状と合わせて、内臓などに深刻なダメージがあるとか、そういう症状が併発していない限りは、通院することはできないといわれたからです。
最初の医者がイヤなら、大学病院が市内の心療内科を紹介するといわれましたが、自分で探したもうひとつの心療内科のほうが、信頼できました。

 

・親身に話を聴いてくれる
・薬の説明をちゃんとしてくれる
・目を合わせて、話を聴いてくれる

 

しかしながら、うつの治療が、想像以上に時間と期間と、根気が必要だということを、しみじみと理解するまで、さほど時間はかかりませんでした。

 

ジェイゾロフトは、1か月半飲み続けましたが、私には効果がありませんでした。薬を変えたいと話をして、医師から提案された薬の中から、私が選んだのは、リフレックスです。この頃までには、ネットで薬についての知識がそれなりにできていて、「何もやる気がおきない」自分の症状には、リフレックスがあっていると思ったからです。

 

リフレックスは、私にはあっていたようで、その後、寛解するまで飲み続けることになります。でも、リフレックスも、症状を抑えるだけで、薬だけでは治らないと気づき始めたのは、治療から半年たったころでした。

 

続き「第3回心療内科での治療B〜停滞期が一番つらい更年期うつ治療〜」を読む

関連ページ

更年期うつ|「漢方」治療体験記@初診 初めての漢方薬
実際に体験した更年期障害の漢方治療の初診時体験記録です。初めての漢方薬は初めて処方された漢方薬は「香砂六君子湯」でした。生薬から煎じるという初体験までの記録です。
更年期うつ|「漢方」治療体験記A通院 毎回変わる漢方処方
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介します。漢方に通って処方された治療の体験第2弾です。月2回ベースで通院しましたが、その都度処方される漢方薬は変わりました。体質と体調にあわせて変化するのが漢方治療のようです。
更年期うつ|「漢方」治療体験記B漢方が向いている人、向かない人
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介します。漢方治療体験の第3弾。3か月通院した感想と感じたことをまとめています。漢方治療の成功の秘訣は長期間の治療ができるかどうかにあります。
更年期うつ|心療内科体験記@|初期症状と初受診
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介します。更年期うつの治療を始めたときの体験談第1回です。自主的に心療内科に行った経緯ご御紹介します。
更年期うつ|心療内科体験記B|停滞期が一番つらいうつ治療
実際に体験した更年期うつの通院、治療体験記をご紹介します。約2年かかった治療中で、もっともつらかったのは、通院して3か月以降の時期です。薬への絶望、あきらめが心を支配し、希死念慮に苦しみます。
更年期うつ|心療内科体験記C|抗うつ薬の減薬タイミング
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介します。今回は抗うつ薬を減薬するタイミングがきたときのことをご紹介します。
更年期うつ|体験記|うつに「ヒプノセラピー」は効くのか?
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介します。心療内科での投薬治療だけでは、うつは治らないと確信した私は、無意識の中にあるといううつの原因と癒しを求めてヒプノセラピーを受けました。いわゆる催眠療法です。
更年期うつ|体験記|カウンセリングで心は楽になるのか?
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介します。カウンセリングは、心療内科の受診と同様、うつ治療ではとてもオーソドックスな治療方法です。人に話を聴いてもらうことは癒しにつながるケースも多いのです。
更年期うつ|体験記|うつでスピリチュアルカウンセリングを受けた話
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介します。色々な治療をたくさん試しましたが、スピリチュアルカウンセリング、いわゆる守護霊様や過去生について色々見てもらったことがあります。そこで本当にわかったことは…
更年期うつ|体験記|うつ治療中にやって失敗した3つのこと
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記。うつ症状が強いときにやって大失敗したこと3つとは?心の落ち込みを出来るだけ避けるためにもできれば避けたいことをご紹介しています。
更年期うつ|体験記|岩波英知先生の神経症克服プログラム体験@
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記。ドリームアートの岩波英知先生の神経症プログラムを受けたときの体験談をご紹介します。初回は受講するまでのいきさつと、受講申し込みの様子です。
更年期うつ|体験記|岩波英知先生の神経症克服プログラム体験A
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介します。岩波先生の神経症プログラムを受けた体験談です。実際に受講するとどんな感じなのか?岩波先生の評判は本物なのか?をありのままに記載しました。これはあくまで管理人の感想ですがご参考までにご覧ください。
更年期うつの治療体験記|四国お遍路でうつを改善「四国お遍路がうつに効く理由」
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介しています。色々試したうつに最も効果があったのが四国お遍路でした。なぜお遍路がうつに効くのか?体験談をお届けします。
うつを改善する四国お遍路|お遍路体験ハイライト
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介します。四国お遍路でうつを改善した道中の体験談です。お遍路の最中、うつを忘れる瞬間がたくさんありましたが、特に印象に残ったお寺をご紹介していきます。
更年期の冷え症|体験記|冷え症を改善した「日帰り湯治」
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介しています。冷え性などの身体的な症状に効く天然温泉のすすめ。
更年期うつ|心療内科体験記D|寛解、通院が終わるとき
心療内科に通うようになって、約2年。 抗うつ薬(リフレックス)、抗不安薬(ワイパックス)を飲まなくなって、約5か月が過ぎました。そして、ついに、心療内科の通院を終了することができました。
更年期うつ体験談|心の状態が悪いと激やせする?「うつと体重の深い関係」
実際に体験した更年期障害の通院、治療体験記をご紹介します。更年期うつのときに、激やせ。何を食べても太らなくなったのは、心の調子と体脂肪を蓄える体の機能に大きな関係があるからです。その記録をご紹介します。
更年期|初期症状体験|止まらない汗と動悸!初期対応が肝心な更年期
当サイトを運営しているウメコの更年期初期症状は、多汗と動悸でした。 階段をのぼると息切れして、しばらく動けなくなる。 とくに、夏になると、汗が、あり得ないほど大量に噴出して、本当に困りました。これが、初期症状だったと気づいたのは、このサイトを作って、色々勉強し始めてからです。今回は、このときの症状と手当しなかった後悔を、ありのままにつづりたいと思います。
更年期うつ体験談|うつ停滞期に役立った!WEB版「行動認知療法」
自宅療養していると、時間の使い方がよくわからなくて、本当に困ってしまうことが多々起こります。時間があればあるほど、よくないことを妄想してしまって、どうしようもなくなります。管理人が通っていた心療内科で、医師に、「行動認知療法」で心が楽にならないか?と聞いたことがあります。
更年期|スマホアプリはストレス調整に役立つか?1か月体験の記録
更年期の不調を調べれば調べるほど、「自律神経が重要」なことがわかります。 のぼせも多汗も、気分が落ち込むのも。 「自律神経」が関係しているとしか、いいようがないのが本音です。 もし、その変化に早く気づくことができれば、少しはましだったのかも? そう考えると、これを推定できる便利なものがあれば、早く対処もできたかもしれません。 30代後半といえば、今から約10年前の話なので、当時はスマホなんて便利なものはありませんでしたが、最近のスマホアプリでは、こういう変化に気づけそうな便利アイテムが山ほど用意されています。今回は、そのスマホアプリの1つ「ココロ炉」を約1か月使ってみた体験記録をご紹介したいと思います。
更年期の閉経体験談(1)リアル閉経間近?人生初の無月経&ホットフラッシュ
プレから始まり、更年期になって、実際にいま、自分が経験している様々な不調。 いよいよ、現実に「閉経状態に近い予兆」が数多く出てきました。 リアル閉経で起こる体調の変化について、当サイトの管理人の体験談をお届けします。
更年期の水虫体験談|水虫の原因は血流障害?!水虫発症〜治癒までの2か月
「水虫」と聞くと、もしかすると、「男性に多い疾患」というイメージがあるかもしれません。水虫は、皮膚に寄生するカビの一種で、白癬菌という真菌によって発生する皮膚病のひとつ。湿度が高い環境を好むため、主に水虫ができるのは、足です。 実は、当サイトの管理人は、2年前に水虫になったことがあります。 最初は、水虫とは思いませんでしたが、普通の皮膚薬では全く効かず、水虫薬を使ってようやく完治。今にして思えば、血流障害が原因だったかもしれません。 ここでは、水虫の体験談と水虫の根本的な原因についご紹介してみます。
更年期の閉経体験談(2)月経がなくなって半年後にまた!?続くホットフラッシュ
昨年(2016年)12月を最後に、半年近く月経がこなかった6月。 ある日突然、月経がやってきました。 量は、さほど多くないものの、明らかな生理。 すっかり「閉経した」と思い込んでいたものの、そう簡単には、生理は、終わらないもののようです。 今回は、2017年上期の体験談について、書き綴ります。 ※閉経の症状は、個人差が大きいので、「こういう例もある」という程度でご覧下さい。
更年期うつ体験談|うつを一時忘れさせたマッサージが不調改善に役立った可能性
更年期の数ある不調の中でも、とても厄介だったのが、心の不調でした。 どうしようもない不安感、憂鬱感、そして、焦り。 自分では手に負えない、負の感情に翻弄されて、心身ともに参ってしまいます。 当サイトの管理人も、「うつ」に悩まされた一人ですが、その時期に、よく利用したもののひとつに、マッサージがありました。 (現在は、寛解しています) マッサージといえば、肩こりや腰痛、体の痛みを和らげるもの。 こういうイメージのほうが強いものですが、実は、「心の不調改善に効果」があったかもしれません。 実際、医学研究でも、心の不調改善に効果があるという結果が多数報告されています。 ここでは、管理人の体験と、最近紹介された「医学上の効果」について、ご紹介します。
更年期の閉経体験談(3)まもなく閉経かも…50歳になってからの月経とホットフラッシュ
2018年ついに大台の50代に。回数が減少してきた月経が、ほとんどなくなり、ホットフラッシュと多汗がひどくなりました。閉経間際かも…の体験記録の続編です。

TOP 基礎知識 治療法いろいろ 更年期うつ 更年期の体験記 サプリ図鑑