更年期うつで漢方治療に通ったときに、実際に処方された薬

処方される漢方薬はその都度変わる〜漢方治療の体験記2〜

更年期の諸症状で、漢方医に通うようになって2週間。初診で処方されたのは、「香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)」でした。

 

香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)について、詳しく調べてみました。


実際に処方された漢方薬

1回目「香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)」を飲む

 

香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)

 

気うつで食べられない、もしくは、食べるとみぞおちがつかえて苦しい方に処方されるとありました。手足のだるさや、冷えがある人にも処方されます。気分が沈みがちで、気力が衰えている人に処方される漢方薬です。

 

詳細参照元:小太郎漢方製薬株式会社 香砂六君子湯 (こうしゃりっくんしとう)

 

2週間飲み続けて、感じる効果というと、正直、劇的に、症状が改善するものではありませんでした。でも、漢方薬の治療というのは、そもそも劇的に体調が変化するというものではなく、長い期間をかけて、徐々に体調を整えていくものですから、当然といえば当然です。

 

2回目。「抑肝散加チンピ半夏湯83」を飲む

 

 

2回目の通院。初診で処方された漢方薬ではなく、違うものに変わりました。
このときの処方は、「抑肝散加チンピ半夏湯83」。
ストレスに対する抵抗性を高めて、自律神経を調整し、悪心、嘔吐、腹部膨満感などを改善する薬です。

 

お味は、初診のときの「香砂六君子湯 (こうしゃりっくんしとう)」よりも、不味くて閉口しました。少々記憶があいまいですが、なんとなく金属的な味。味は違うのですが、まるで、ニッキ飴を食べたときのような印象です。

 

漢方薬を飲む以上、味に文句はつけられないので、我慢して飲みます。
薬が変わっても、煎じ方は、同じで、お鍋に入れた生薬を沸騰させた後、弱火で20分ほど煮続けました。

 

これも、劇的な効果は感じませんでしたが、漢方薬を飲んでみること自体で、心が落ち着く効果はあります。これも、2週間、毎食後に服用しました。

 

抑肝散加チンピ半夏湯83の配合

 

チョウトウコウ 3g
ビャクジュツ 6g
ブクリョウ 6g
サイコ 2g
チンピ 3g
ハンゲ 5g
ショウキョウ 0.5g
カンゾウ 1.5g
センキュウ 3g
トウキ 2.5g
リュウコツ 3g
ボレイ 3g
コウブシ 6g
ニンジン 2g
シャクヤク 12g
ヨクイニン 6g

 

3回目:「小柴胡湯加桔梗石膏109」を飲む

 

 

3回目の受診時は、少し風邪の症状がありました。本格的に風邪をひいていたわけではありませんが、処方された薬は、風邪に効くものに変わりました。

 

漢方治療は、その人の体質や体調に合わせて、変化していくものです。実際に、自分の処方で、そのことを目の当たりにしました。

 

そのときどきの体調で、毎回、処方が変わるという事実。通常の西洋医学での診療とは違うのが、この点です。

 

「小柴胡湯加桔梗石膏109」の効能は、以下の通りです。

 

喉の痛み、炎症や腫れを改善。風邪の初期に起こる、悪寒や気管支炎、咳などの症状を緩和します。
サイコ 7g
ハンゲ 5g
タイソウ 3g
ニンジン 1.5g
セッコウ 10g
シャクヤク 12g
ショウキョウ 1g
オウゴン 3g
カンゾウ 2g
キキョウ 3g
ゼンコ 6g
キョウニン 4g
ソウハクヒ 3g
トウキ 2g
ビャクジュツ 4g
ブクリョウ 4g
ヨクイニン 6g

 

生薬でもらった「小柴胡湯加桔梗石膏109」と別に、粉薬でもらった漢方もありました。

 

・ツムラ小柴胡湯加桔梗石膏エキス顆粒(医療用)…喉の腫れや痛みを和らげる漢方薬。
・クラシエ五虎湯エキス細粒…咳を抑える漢方薬。
・コタロー人参養栄湯エキス細粒…胃腸の調子を整える漢方薬。

 

漢方薬の処方は、そのとき一番、最優先に治すべき症状に対して、適した薬を処方をするもののようです。1回目と2回目の処方は、精神的な落ち込みや胃腸を整える薬でしたが、今回の処方の大半は、風邪に対処するものです。

 

漢方医に通い始めた大きな理由は、更年期うつの症状を改善したいからでしたが、毎回その処方を施されるわけではありません。
体質そのものを変えていく、整えていくのが、漢方治療の基本だということを、まざまざと知ることになりました。

 

 

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