更年期うつの治療体験|うつだと思ったときの初めての心療内科

「うつだ!」と思った初期症状と初めての心療内科

更年期に体験した、心の不調。いわゆる「更年期うつ」が、管理人にとって、もっとも手ごわい障害でした。

 

うつは、本当に、突然やってきます。自分で、自分のことを普通ではないと感じるまでの時間は、ものすごく短く、たったの3日間で、「これは相当おかしい」と感じるようになりました。

 

初期症状は、夜、眠れなくなったこと。まず、寝つけないし、やっと眠れたかと思うとすぐに、中途覚醒してしまうのです。

 

日中も、動悸がしたり、不安と焦燥感で、とても心を落ち着けることなどできませんでした。自分で、自分がおかしいと思って、自力で心療内科を探すことになりました。

 


初めての心療内科の受診

自分がおかしい。いま、自分に起こっているいろいろな症状をネットで調べました。すると、どう考えても、「うつ」になっているとしか思えませんでした。

 

「早めに医者にいかなければ…」。
そう考えた私は、自分が住んでいる街から離れた場所の心療内科を探しました。なぜそうしたかというと、家族にも誰にも、病気のことを知られたくなかったからです。できることなら、誰も知らないまま、治療を受けて完治させたかった。そんなことは無理だということは、後から痛感しますが、このときは、とにかくそう強く願っていました。

 

探し出したのは、うつの治療本も出しているという、元大学病院の精神科の部長だったという開業医のクリニックでした。予約をしていなくても、すぐに受診ができるというのも、魅力でした。
最寄の駅から、タクシーに飛び乗り、その医者に駆け込みました。

 

クリニックに入り、順番を待つ間、渡された問診票に、あてはまる症状を書き込みました。実際には、「○×」式だったのですが、質問の量が多くて驚いたことを、今でも覚えています。

 

実際の受診は、約30分。初診だから、相当長い時間をかけてくれたのだと思います。「うつ病なのかどうなのか」を調べるために、血液検査もしました。ほかの病気の可能性がある場合は、血液検査でわかるそうです。
2回目の受診時に、判明しますが、管理人の場合は、ほかの病気ではなく、「うつ症状」と診断されました。

 

初回は、うつの薬ではなく、抗不安薬と睡眠を促す漢方薬(粉末タイプ)を処方されました。抗不安薬は、日中、どうしようもなく不安になったり、動悸がしたり、心が落ち着かないときに飲む薬です。管理人の抗不安薬は、ワイパックスでした。飲むと、心が落ち着くそうですが、実際には、なかなか飲む勇気がわきませんでした。

 

そこから数日たち、ある出来事があって、不安と緊張がどうしようもないときに、初めてワイパックスを服用しました。ワイパックスの威力はすごくて、服用してから15分ほどで、効果が現れました。手の震えや動悸がおさまり、落ち着かなかった心が、穏やかになったのです。飲んですぐに効くという、即効性のある薬を飲んだのは、初めての経験でした。

 

この経験が、しばらくワイパックスが手放せない心の状態を作り出すわけですが、これはいつも不安でいっぱいという心の状態が作りだしたもので、薬自体に中毒性は感じられませんでした。「服用するのは、1日2回が限度」といわれ、どうしようもないときと、出勤前に1錠ずつ飲むようになりました。しかしながら、ワイパックスを頓服で服用するようになって2か月たっても、心の不調は改善はされませんでした。

 

続き第2回「薬だけでは治らない!医者にさえ行けば治る病気ではない更年期うつ」を読む


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