「更年期うつ」と「うつ」の違いは何? どこの病院に行けばいいの?

「更年期うつ」と「うつ」の違いは何? どこの病院に行けばいいの?

何もやる気がしない。毎日がつらくて、どしようもない。

 

うつになると、こんな気持ちの落ち込みにさいなまれて、片時も心が休まる暇がなくなります。うつ病は、ひどくなると「生きていく気力」さえ、限りなく小さくさせてしまうほどの病気です。

 

こうなってしまうと、自力で治すのは難しいのも、この病気の特徴です。「放置していればいつかなおる」ということはめったになく、しかも「気合い」で何とかなるものでもありません。

 

ひどい状態になる前に、できるだけ早めに医者にかかる必要がある病気です。医者にかかる必要があるのは、まずは、どんどん気持ちが沈みこむ状態を抑えるためです。

 

医療機関で「うつ」と診断されたら、この状態を緩和させるために薬の服用を始めることになります。

 

ただ、更年期の女性の場合、注意したいことがひとつだけあります。

 

この、いまの状態が、「うつ」なのか?
「更年期うつ」なのか?という点です。これが、どちらなのか?によって、実は、本当に効果がある治療方法が変わります。

 

まず、更年期から来る「うつ」と、いわゆる「うつ」の違いは何なのでしょうか?
詳しく解説していきましょう。


「更年期うつ」と「うつ」の違いとは?

「更年期うつ」も、いわゆる「うつ病」も、実は、症状そのものには、違いはありません。
また、何らかのストレスが引き金になっていることも、ほぼ同じです。
ただ、ひとつ違うのは、うつ症状を起こしている一番大きな原因にあります。

 

「更年期うつ」の場合、最も大きな原因は「女性ホルモンの乱れ」です。
このホルモンの乱れが、自律神経を乱して、落ち込みや不安を防ぐ「セロトニン」の働きを邪魔しているケースです。

 

「うつ病」の場合は、最も大きな原因は「精神的なストレス」です。
女性ホルモンの乱れもあるものの、精神的なダメージが自律神経を最も乱している状態です。

 

つまり、「女性ホルモンの乱れ」と「精神的なストレス」のどちらの方が強いのか?
その原因によって、本当に効果がある治療法が変わります。

 

ただし、本当はどちらが原因なのか?は、症状に差がないため、問診だけでは医師でも判断できないほど、非常にわかりにくいのが実情です。

 

そのため、いずれの場合も、最初は「抗不安薬」や「抗うつ薬」などで、落ち込みや不安を抑える投薬を行うのが一般的です。


どちらかわからないときは、どうしたらいいの?

「本当の原因がどちらなのか?」は、すぐに判断できないのには、理由があります。

 

例えば、婦人科に行って検査の結果、「ホルモン治療が必要」と診断されても、うつの原因が「本当にホルモンのせいとは即座に判断できない」点にあります。

 

まずは、治療を始めてみて、「うつ症状」にも効果があれば、そのとき初めて「ホルモンに主な原因があった」とわかるからです。HRTなどの効果の有無は、最低でも約1か月程度は経過をみないと判断できません。

 

とはいえ、これと逆に、心療内科に行って、「抗うつ薬」の治療を始めても、精神的なストレスが原因でうつになっているとも判断できません。

 

というのも、もともと「抗うつ薬」は効果が出るまでに最低でも2週間〜1か月以上の時間がかかる上に、何タイプかの抗うつ薬の内、どれがご自身に効くのかは飲んでみないとわからないという点にあります。

 

 

こうなると、「一体どうしたらいいの?」という話になりますが、まず大切なのは、いまの「うつ」状態を先に処置することです。

 

「うつ」症状が出ているということは、いま、「どうしようもない不安感」「眠れない」症状が続いているはずです。この状態を長く続けると、精神的な不調ばかりか、身体的な不調もエスカレートしてしまいます。
まずは、これを処置することが大切な初期対応です。

 

急性期はいきなり「抗うつ薬」を飲む前に、即効性のある抗不安薬で様子を見ることもできます。不眠が続くと、ますます精神的な不調が助長されますから、病院で睡眠薬や漢方を処方してもらって眠れる状態にしておくことも大切です。

 

その上で、ご自身の症状に「生理不順」や「のぼせ」などの、ほかの更年期の症状もあるなら、追加で婦人科を受診するのがおすすめです。思い当たることがあれば、心療内科などの医師にも「更年期」の症状があることを伝えておくとよいでしょう。

 

例えば、長年「抗うつ薬」の服用をしていたにもかかわらず、症状の改善が見られなかった女性が、婦人科でHRT治療をしたら症状が改善されたというお話があります。

 

この女性の場合は、不調の一番大きな原因が「女性ホルモンの乱れ」だったというケースです。つまり、このようなケースが「更年期うつ」ですから、婦人科の受診も大切な対処法になります。

 

病院によっては、「女性外来」という診察部門があって、心療内科的な処置も、婦人科の対応も同時にできるところもあります。ご自身の周囲にそういう「女性外来」がある病院があるなら、ここを訪問するのもひとつの手です。

 

豆知識!婦人科での治療はHRT、漢方、カウンセリングの3つ

 

婦人科にかかって治療を行う場合、治療法としてとられる方法は3つです。
それが、HRTというホルモン補充法と、漢方治療、カウンセリングです。
詳しくは更年期の治療|婦人科で行われている3つの治療方法とは?をご参照ください。


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