うつが治るまでどのくらいかかる?

うつが改善するまでどのくらいかかる?症状改善までの時間と流れとは?

「寝つけない、眠れない」「気分が落ち込む」「不安感でいっぱい」。こんな症状で、医療機関を受診して、「うつ病」と診断されたら、まずは、投薬治療から始まるのが一般的です。

 

でも、抗うつ薬は、すぐさま症状を改善してくれるわけではありません。しかも、効果が出るまでに数週間もの時間を必要とするケースが多く、その薬が効くかどうかは、ある一定期間を経過しないとわかりません。ある程度の時間がたって、効果がないと判断されると、今度はまた別の抗うつ薬を試すことになります。

 

このように、抗うつ薬で治療をするのが一般的といっても、合う薬が何なのかは、個人差が大きく、想像以上の時間を要するのが、うつ治療の難しいところです。このため、普通の病気よりも、比較的長い時間がかかる分、薬を飲んでいると、「いつ治るの?」と不安になってきます。ときには、絶望的な気持ちにさえなってしまい、なかなか症状が改善されない要因にもなります。

 

治療を始めたら、まず、この病気は、まずそれなりに時間がかかることを知っておく必要があります。また、うつは、非常に再発しやすい病気でもあります。一度、症状がよくなっても、また、気分が落ち込むなどの症状が出ることも多く、この浮き沈みを繰り返しながら、症状緩和へ向かうことも多くなります。また、うつになった原因と同じようなことに遭遇した場合、また、再発することもよくあります。

 

うつ病の症状がなくなっても、完治といわず「寛解(かんかい)」というのは、このためです。うつ病と診断されて、「寛解」に向かうまでには、どのような経緯をたどるのでしょうか?ここでは、一般的な経緯を、ご紹介しましょう。


うつの治療開始から、寛解までの流れ

@医療機関を受診、うつと診断される。

うつの諸症状がでたら、医療機関で、診断を仰ぎましょう。うつと診断されたら、休職などの対処が必要です。

 

A抗うつ薬の服用を始める 1〜3か月

症状に合わせた、抗うつ薬を服用し始めます。最初は、少量から開始します。効果が出るまでには、最低でも2〜3週間の時間が必要です。6〜8週間、服用しても、効果が出ない場合は、違う薬を試します。
ご自身に合う薬が見つかるまで、「服用⇒期間観察」を繰り返します。

 

人によっては、薬の副作用で、食欲不振やむかつき、嘔吐などの症状が出ることがあります。副作用がひどい場合は、すぐに医師に相談しましょう。この場合、薬を変更することもありますし、副作用に応じた胃腸薬などを処方してもらうこともあります。ここで注意したいのは、医師の指導なしに、薬を減らしたり、飲まないという行為は避けること。個人判断で、薬の量を変えると、症状がかえって悪化する場合があるので注意が必要です。

 

B症状が安定してくる 3〜6か月

合う薬が見つかり、少しずつ薬の量を増やして、症状を安定させていく時期です。症状が安定しても、ある程度の期間、薬は飲み続ける必要がありますので、勝手に減薬するのは厳禁です。症状が安定してきたら、認知療法やカウンセリングなどで、うつになりやすい考え方を修正していく訓練を同時並行すると、再発しにくくなります。

 

 

 

C症状が安定し、不安薬などを飲まなくなる減薬期 6か月〜

 

うつ治療の場合、毎日飲む抗うつ薬とは別に、抗不安薬を同時処方されているケースが多いものです。抗不安薬は、「不安でどうしようもない」という突発的な症状を抑えるために飲む頓服の薬です。この頓服薬を飲まなくなって、1〜2か月たつと、抗うつ薬の減薬を始めてもいい時期です。医師の指示に基づいて、減薬を始めます。

 

D症状が改善する!寛解時期 8か月〜1年 

減薬を始めて、症状の悪化がない場合、断薬することを検討できる時期です。医師の指示に基づいて、徐々に薬を減らしていきましょう。ここで、頭においておきたいのは、症状を緩和することが第一の目的だということ。
断薬自体が目的になって、症状がぶり返すことのないように、注意しましょう。

 

また、うつは、再発しやすい病気ですから、うつになったときと同じ環境に戻るのは、できるだけ避ける必要があります。もし、仕事が原因でうつになった場合、休職期間を経て、同じ仕事に戻るのは、できるだけ避けた方が無難です。部署異動や、仕事内容を変更してもらうなど、会社とよく相談するようにしましょう。

回復するには時間がかかる!焦らないことが大切

うつ病は、さまざまな症状を併発しています。不眠や焦燥感、不安感、食欲不振など、複数のつらい症状が出るのが一般的です。

 

寛解するまでの経緯では、このさまざまな症状が、少しずつ減少していきます。不安感などは、比較的早い時期に緩和することが多い症状です。

 

うつになると、これまで楽しめていたことが、できなくなっています。テレビを見たり、映画を見たり、音楽を聴いたりすることが出来なくなる人も、少なくありません。治療を通じて、徐々に、興味があったことが増えてくる時期がやってきます。

 

「テレビを見れるようになった」、「音楽を聴けるようになった」。「電車に乗れるようになった」。「少しは家事ができるようになった」。このような兆しが出ると、少しずつ良くなっています。

 

うつは、確かに回復するまでに、時間がかかる病気ですが、永遠にこのままということはありません。少しずつ、少しずつ、時間をかけて、ゆっくり回復していく病気です。とにかく、焦らないこと。いまは、神様がくれた休息期間だと思って、心と身体をゆっくりいたわることが必要です。


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