うつから脱出するために必要な行動認知療法

考え方を変えると楽になる!マイナス思考を治す「認知行動療法」とは?

ウツを克服するためには、薬以外に、「考え方」を変える必要があります。抗うつ薬などの薬は、いま、身体に現れている症状を抑える効能はありますが、落ち込んでしまう気持ちを変える力は小さいのです。

 

うつになってしまうと、ものの考え方や捉え方が、どうしても悲観的になっています。考え方が、悲観的になってしまうと、自分のことを認められず、ますます気持ちが落ち込む悪循環になります。

 

また、否定的な思考になりやすく、ささいなことでも、気にしてしまい、一向にストレスが解消されません。何でも完璧にこなさなければ…と考えてしまえばしまうほど、うつのループにはまってしまいます。

 

「考え方を変えること」。
うつのループから、抜け出すために、マイナス思考の癖を変えていきましょう。

 

薬以外の治療で、この考え方を変える療法が、「認知行動療法」と呼ばれている治療方法です。この治療は、抗うつ薬などで、ある程度症状が改善されてから開始するのが、一般的です。心が少し落ち着いてきたら、「認知行動療法」を始めてみましょう。
通院しているクリニックなどで、認知行動療法について、相談してみるとよいでしょう。

 

■マイナス思考を変える!「認知行動療法」とは?

医療機関によって、多少やり方や段取りなどが異なりますが、大体以下のような内容の治療を行います。

 

カウンセリング

 

ご自身の悩みや、考え方の問題点、長所や短所などを洗い出していきます。
何かが起こった時に、自動的に考える思考回路に焦点をあてて、かたよった考え方や認知の歪みを見つけ、「こんな考え方もあるんですよ」という具合に、考え方を正していきます。
マイナス思考に陥りがちな性格の洗い出しも、行われます。

 

行動療法

 

毎日の生活を振り返って、生活のリズムを整えていきます。
日常的に行う基本的な活動や、楽しいと思う活動ややりがいのある活動を、まずは洗い出します。
その日々の行動の中で、行動の優先順位をつけ、楽しいと思える行動を増やしていくことで、意欲を高めていくことができます。

 

専門的な認知行動療法は、保険診療で16回まで受診できます。
この治療方法をできる病院は、限られていますので、最寄の医療機関を探してみましょう。
通院しているクリニックで、医師に相談してみるとよいでしょう。

 

■うつ病時のマイナス思考の典型例

認知行動療法が、なぜ効果があるのか?
再度、おさらいしておきましょう。

 

うつ病になると、マイナスになりがちな思考に、6つの典型的なパターンがあります。
皆さんの考え方に、この典型例にあてはまるものは、いくつありますか?
思い当たる典型パターンがあれば、認知行動療法を行うことで、変えていける可能性があります。

 

白か黒か的思考

 

何でも、白か、黒かをはっきりつけようとする思考回路です。
「この仕事ができなければ、生きている価値がない」。
このような具合に、何でも、物事を、白か黒か。ゼロか、100かで判断してしまいます。
小さな失敗でも、取り返しがつかないと思いがちで、自己評価がとても厳しい考え方をしています。

 

ネバネバ思考

 

「こうしなければ、ならない」「こうあるべきだ」。
物事に対して、あるべき姿を決めつけてしまう思考回路です。
「〜ねば、〜ねば」と思っているうちに、常時、自分にプレッシャーを与えてしまい、心が休まる暇がありません。

 

自己否認思考

 

自分を認める力が弱く、何かよいことがあっても、自分をほめられない思考回路です。
「成功したのは、偶然だ」「他の人なら、もっとうまくやれたに違いない」
など、せっかくのいいことも、よいことにとらえれられず、自分を認めることができない思考回路です。

 

何もかもうまくいかない思考

 

よくないことがあると、「やっぱり私はダメだ」「ついていない人間だ」と思い込む思考回路です。何かをやる前から、あきらめてしまう、うまくいかないと信じ込んでいる場合も多く、自分を価値の人間だと考えてしまいがちです。
実際にはそうではないことも、自分のせいだと思い込む傾向があります。

 

飛躍型結論の思考

 

いつも、最悪の結果を予測してしまう思考回路です。
例えば、大きな仕事を任されたときに、「私にできるはずがない。失敗するに違いない」と落胆してしまったり、「医者から胃が荒れてますといわれた⇒がんかもしれない」という具合に、物事を飛躍的に結論づけます。

 

レッテル貼りの思考

 

自分で自分に、マイナスの自己像を作り上げてしまう思考回路です。
「仕事ができない自分」「育児ができない自分」「家事ができない自分」。
この、○○ができない具体的な事柄があると、「やっぱり私はダメな人間だからできないんだ」と、落ち込んでしまいます。

 


「考え方」を変えると、心は軽くなる

今まで、長い間、積み重ねてきた考え方を変えることは、なかなか難しいものです。

 

でも、この思考回路を持っていると、いつまでも心の重さを軽くすることができません。少しずつでも、考え方を変えていくことで、心は随分軽くなります。

 

考え方は、主観的な思考回路です。ものごとは、客観的な見方もできること。これに気づくだけで、心にゆとりが生まれてきます。

 

考え方を変えると楽になれる!

 

 

・自分の考え方は、マイナスになりがちかもしれない ⇒ 自分の思考回路に気づく

・こういう風に、考えることもできそう ⇒ 別思考の存在に気づく

・考え方によって、気分はよくも、悪くもなるんだな ⇒ 考え方で変わるという気づき
↓ 
・違う考え方をしてみよう ⇒ あ!楽だなという気づき

・考え方はひとつじゃないんだな ⇒ 柔軟になると楽だという気づき

 

 

思考回路を変える例

 

「もう年だし、私の人生、もうお先まっくらだ」

「まだ40代。まだ人生の半分。年をとっても楽しく生きている人もいる。
人生終わったわけじゃない」

 

「この先、お金が無くなったらどうしよう」

「まだ、なくなったわけじゃない。なくなる前から落ち込むより、本当になくなったら落ち込もう」

 

「この先、チャンスがあるとは思えない」

「この先、チャンスがないわけじゃない」

 

別の見方をするといっても、最初は、なかなか難しいかもしれません。
ついつい、悲観的な思考になっていると気づいたときに、別の見方で考えると、どうなるかを、ひとつひとつ積み重ねていきましょう。

 

闘病し始めて、数か月ごろの中期が、一番、負の思考ループにはまりやすい時期です。
できるだけ、気晴らしになることをしながら、考え方を変える練習をしていくこと。
ポイントは、焦らないこと。ダメ元で始めても、全然かまいません。
少しずつ、積み重ねていきましょう。

 


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